航空整備士におすすめの転職先であるITエンジニア
「ITエンジニア」とは、IT(情報技術)を活かして社会に役立つシステムを開発する人々のことを指しています。
ITエンジニアといってもその役割に応じて様々な職種に分かれています。
ITエンジニアの種類
- SE:システムエンジニア
- PG:プログラマー
- NE:ネットワークエンジニア
- サーバーエンジニア
- WEBエンジニア
- セキュリティエンジニア
- データベースエンジニア
- インフラエンジニア
- プロジェクトマネージャー
- ITコンサルタント
これらの中でも未経験者の方にとっての入り口となるのがプログラマーです。
プログラマーであれば、スキルを身につけることで未経験から転職することも難しいことではありません。
むしろ航空整備士であれば、これまでの業務によって身につけた強みがあり、他の転職希望者よりも優位な立場であるといえるでしょう。
ITエンジニアで活かせる整備士の強み3つ
分析思考力
航空整備士は基本的にはマニュアルに従って作業を行いますが、全てがマニュアル通りにはいかないこともあるでしょう。
例えばトラブルシューティングでは事象を整理した上で不具合を探していく必要があります。
整備士のみなさんは何気なく行っていることですが実はとても難しいことであり、ITエンジニアとしても有効なスキルになります。
知識欲
航空整備士はとても幅広い知識が求められることから、様々なことを調べて吸収していくことが多いのではないでしょうか。
ITエンジニアも知識欲、向上心が求められている職種であり、こういったスキルは優位になります。
責任感
航空整備士という過酷な仕事を続けることで「責任感」が備わっているはずです。
こういった「責任感」は、一つのスキルとしてITエンジニアでも歓迎されます。
ITエンジニアの業務内容と魅力
続いて、ITエンジニアとはどのような仕事なのか、その業務内容と魅力についてご紹介します。
ITエンジニアの業務内容
ITエンジニアは顧客から要求を聞いた上で、システムの設計や開発を行うことが主な仕事となります。
大きなプロジェクトになると、一つのシステムを数百名でのチームで開発することもあります。
働き方も様々で、フリーランスとして活躍している方もいます。
プログラマーの業務内容
ITエンジニアの中でも未経験からチャレンジしやすいのがプログラマーであると説明しました。
ではプログラマーとは具体的にどんな業務を担当するのか気になりますよね。
プログラマーとは設計書(仕様書)に基づいて、実際にプログラミング言語を使ってソフトウェアやシステムを組んでいく仕事になります。
設計書は顧客要望を基にシステムエンジニア(SE)が作成しますので、SEと話をしながら仕事を進めます。
とは言っても小規模な会社だとプログラマーがSEの業務も行うところが多いようです。
航空整備士でいう所のエアラインだと整備も分業制になるのに対して、ジェネアビでは1機まるごとみれるといった違いのようなものでしょうか。
話が少し逸れてしまいましたが、プログラマーは自分が作成したプログラムのテストやバグ修正も行います。
後々のバグ修正やプログラム改修も見据えて理解しやすい理路整然としたコードを書いていくのが大切だと言います。
プログラムやシステムを実際に作っていく実働部隊のため、プログラミング言語に関する知識と経験が重要になってくる職業です。
ITエンジニアの魅力
次にITエンジニアとして働くことの魅力についてご紹介します。
最新の技術に携わることができる
IT業界では、最新のテクノロジーを製品やサービスの開発に活かす必要があることから、常に最先端の技術に携わることができます。
従って常に時代をリードする新しいテクノロジーに挑戦することができる点に魅力を感じる人は多いです。
航空業界ではよく最先端の技術が使われていると誤解されることも多いですが、実は昔からの技術や信頼性の高いいわゆる枯れた技術が使われることが多いというのは整備士の皆さんであればよく理解していると思います。
それが一転、まさに最先端の技術やサービスに携わることができるのは大きな魅力ではないでしょうか。
年収が他の職種と比べて高い
IT業界は他の業界と比べて年収が高い傾向にあります。
また、本人の努力と実力を重視して評価されることが多く、それが給料の増加に直結するという点も魅力の1つです。
航空整備士がライセンスを拡張していくように、プログラマーもまた世間のトレンドや技術の進歩に合わせて新しいプログラミング言語を学んでいくことで更に高い待遇を得ることができます。
またプログラマーからシステムエンジニア(SE)やプロジェクトリーダー(PL)やプロジェクトマネージャー(PM)へキャリアアップしていくことで飛躍的に年収を伸ばすことも可能です。
手に職をつけている安心感
ITエンジニアとして働くことによって専門的な知識や技術が身につくので、「手に職をつけることができる」といえるでしょう。それによって、より優位な条件を求めて競合企業や他業界への転職ができるようになります。
これは整備士をされている皆さんは身に染みて感じているのではないでしょうか。
航空機の整備ライセンスを持っていれば航空業界においては職に困ることはまずありません。
それがIT業界でも同じということですね。
更に言えばIT業界はまだまだ成長分野です。
先行者利益とはよく言ったもので、先に取り組んで知識や経験を得た人が有利であるのは成長分野、拡大分野では顕著です。
業界の方に相談すると、「迷っている暇があればプログラミングの勉強を始めましょう」と勧められるほど時間の利は大きいようです。
ITエンジニアで在宅ワークを実現するには?
整備士のみなさんが憧れる働き方の筆頭が「在宅ワーク」ではないでしょうか。
ITエンジニアでの業務は、開発はもちろんのこと、チーム内の連携についてもチャットやオンラインビデオなどで済ませることによって在宅で行うことが可能です。
すなわち、パソコン1台あればいつでもどこでも仕事ができるということから在宅ワークに適している職種です。
ITエンジニアを採用している企業のうち在宅ワークを導入している割合は9割を超え、週5日以上在宅ワークをしている「フルリモート」の割合は40.3%という調査結果があります(レバテックでの2022年3月10日、「ITエンジニアの在宅ワーク事情に関する調査結果」による)。
ただし、在宅ワークを実施しているのかについては、技術的な問題というよりも会社の風土や経営トップが作り上げた制度に依存することが多いようです。
従って、転職先を決める際には面接などで会社の風土や制度を確認することが大切になってきます。
まとめ
ITエンジニアは今後も高い需要であることが予想されていることから、新規人材の採用、育成に積極的なIT関連企業も多く、航空整備士の方の転職先としてもお勧めの職種の一つといえます。
未経験でもプログラミング技術などのスキルを身につけた上で臨めば、先ずはプログラマーとして転職することは決して難しいことではありません。