施工管理技術者とは
施工管理技術者、何をやる仕事なのか分かりそうで分からないですよね。
ここでは施工管理の非常に多岐に渡る業務内容の紹介と、転職する上で重要になる給料・待遇面の解説もしていきたいと思います。
施工管理技術者の仕事内容
まず施工管理という言葉を辞書で調べてみましょう。
施工管理
建設工事において、工事現場における施工の全体の管理・監督すること。施工を行う人、材料、方法、機械など管理の他、施工計画の策定、並びに、原価管理や工程管理、品質管理などが、施工管理に含まれる。なお、施工管理に関しては、建設業法第27条に基づく国家試験である「施工管理技術検定」により取得可能な国家資格である「施工管理技士」がある。
実用日本語表現辞典
まだまだ分かりませんので、もう少し詳しく解説します。
施工管理とは主に次の4つの管理業務を行います。
- 「工程管理」
- 「安全管理」
- 「品質管理」
- 「原価管理」
1.工程管理
工程管理とは計画通り工事が進んでいるか管理する業務です。
問題があれば後工程の調整や作業員の増員、機材の調整などを行い、オンスケジュールに乗るように多方面と調整を行います。
またそのためには日々の作業指示の他に週間工程表や月間工程表を作成し、作業の進捗を管理していきます。
2.安全管理
工事には様々な危険が伴います。
一例を挙げると高所作業、火気作業、有機溶剤を使用する作業、騒音作業などがあります。
作業員の方々の安全を管理することも施工管理技術者の重要な業務の一つです。
また関連する法規も多くありますので、法令を遵守した作業になっているか、日々点検が必要な物はちゃんと点検を実施して記録を残してあるか、など多くの法令知識も必要になります。
3.品質管理
工事によって出来上がったものが図面と一致しているか、機能上・美観上問題は無いか、ということを管理するのが品質管理です。
また工事に使用する部品や材料が規定の規格に沿って作られたものか、書類の確認や管理も仕事の一つになります。
4.原価管理
工事には始まる前に予算が組まれています。
その予算を計画通り執行することで計画通りの利益が出ます。
工事の中で出た経費・支出を管理していくことも施工管理の仕事の一つです。
工事で変動する経費には人件費や機材費、現場の休憩所やトイレなどの仮設費などもあります。
計画と差が出るようであれば途中で分析のうえ無駄を無くすなど、適切にコストカットしていく必要があります。
施工管理技術者が活躍する業界
施工管理技術者はさまざまな業界・分野で必要とされています。
その一例を挙げてみましょう。
- 建築工事
- 土木工事
- 電気工事
- 電気通信工事
- 設備工事
それぞれ工事の内容が違いますから、必要な知識も資格も変わります。
施工管理技術者の給料
令和3年の賃金構造基本統計調査によると建築施工管理技術者の年収は約535万円となっています。
日本の平均年収と比べるとやや高め、建築業界の中では平均的な年収のようです。
ただし上で施工管理には様々な分野があると説明しました。
それぞれの分野で年収も異なってきますので、詳しくは転職サイトの求人を検索して調べてみてください。
施工管理技術者の年収は資格取得や経験年数により徐々に上がっていくのが一般的です。
実際に転職サイトの経験者・資格保持者の求人では年収700万、800万円を超える募集も多くあります。
なぜ航空整備士に施工管理がおススメなのか
体力的な負担が減る
施工管理技術者は体力勝負の職業だとよく言われます。
工事現場で寒い中、暑い中、作業に立ち会う必要があるからですね。
しかしこれまで現場で体を動かして作業してきた皆さんからすると負担は減る方向だと思われます。
実際に手を動かすのと、指示を出す管理側とでは疲労度は大きく変わります。
仮に現場が終わったあとに書類仕事などで労働時間が増えたとしてもです。
同じ1時間残業するにしても肉体労働とデスクワークでは大きく違います。
自分の仕事が形に残るやりがいがある
航空整備士の仕事は航空機の保守・修理です。
保守と修理の定義は覚えていますか?
保守は航空機の耐空性を維持する作業のこと、修理は耐空性を有する状態に戻すことでしたね?
要は航空機を飛べる状態で維持することが仕事でした。
それに対して施工管理技術者はゼロから物を作る仕事です。
それもサイズや金額も大きく、一度作ったら何十年と残るものが多いです。
地図に残ったり衛星写真で確認できたりするものもあるでしょう。
そんな形の残る仕事ができるというのが施工管理技術者の魅力・やりがいの一つかなと思います。
高待遇を目指せる
施工管理技術者も整備士と同様に国家資格があります。
それが「一級施工管理技士」です。
実務経験も必要で難易度も高い資格ですが、航空整備士として血のにじむような努力をして難関資格を取られてきた皆さんには仕事をしながらの勉強も苦にはならないでしょう。
きっとすんなり取得されることと思います。
そして各種一級施工管理技士を取得すれば年収の大幅アップも望めます。
そうなればキャリアアップを目指して転職活動をすることも可能です。
選択肢が広がることもメリットの一つですね。
施工管理に転職する注意点
ここまで施工管理のおすすめポイントを解説してきましたが、もちろん注意点もありますので最後までご覧ください。
コミュニケーション能力は必須
施工管理の仕事は本当に多くの人と関わる仕事です。
また工事がすべて順調に何事もなく完了する現場なんてありえません。
日々計画外のことが起きるので、そのたびに施工管理技術者は各所調整に奔走します。
そのためコミュニケーション能力は必須です。
でも過度に心配する必要はありません。
しゃべり上手でなくても構いません。人と話すのが苦ではなく、伝える(聞く)努力ができる人であれば大丈夫です。
休みが減る可能性も!?
一つ悲しい現実をお伝えする必要があります。
建設業界ではいまだに週休1日が通例となっています。
そのため自分の担当する工事が始まるとなかなか思うように休みが取れないかもしれません。
でも大手企業を中心に建設業でも週休2日を掲げる企業は多くなってきていますし、そうでない企業でもちゃんとした会社を選べば休日出勤した分は後日振替休日という形で休みを取得することができます。
また大きな現場は特に一人で管理することは少なく、複数人で休みを回して取得するのでこちらも過度な心配は不要かもしれません。
施工管理の仕事に興味が湧いたら
少しでも施工管理の仕事に興味が湧いたならぜひ一度求人を検索してみてください。
きっと魅力的な募集がたくさんあると思います。
上の注意点で触れた休みについて不安が残る場合は、転職エージェントに登録して担当のアドバイザーの方に希望をしっかり伝えましょう。
完全週休二日制の企業、振休をしっかり取れる企業、働き方改革に取り組む企業など条件に合う会社の求人を紹介してくれることと思います。